商学部学生論文集入賞、おめでとうございます!
王ゼミ初めての快挙で大変うれしく思います。昨今、コンプライアンスに対する意識の高まりとともに、企業に対する社会の目も非常に厳しくなってきました。その中で、従業員個人の非倫理的向組織行動に取り組むメカニズムの解明も待望されています。戸村君・本間君の論文はこのような時代の要求に応えるように、上司との関係、組織との関係、個人の性格の三つの側面から行動への影響要素を詳しく調査したものです。
組織コミットメントの高い従業員ほど非倫理的向組織的行動に取り組むという、経営陣と管理職に対しても警鐘となる結果が出ました。一方、上司との良好な社会的交換関係が非倫理的行動の抑制につながるという興味深い結果も示されており、真摯に部下に対応する上司の元では「裏切る」行動が少ないことも示唆されました。以上の結果は、理論と実践の両面で、今後の非倫理的向組織行動の解明と問題解決に少なからず貢献するはずです。
ゼミ生の皆さん、これからも経営学の知識を活かして、実務の世界に密着した社会に必要とされる質の高い研究成果を生み出すことを楽しみにしています。
・『非倫理的向組織行動に関する考察 リーダー・メンバー交換関係と組織コミットメントに注目して』 戸村・本間
・『育児休業取得に対する抵抗感の研究』 大岩・三井
・『非対面コミュニケーションとメンタルモデルの研究』 四元・吉原・北野
戸村班の論文が「三田商学研究・学生論文集」に入賞しました!!
おめでとうございます!
↑三田論の内容に関して軽くまとめた動画になっています。
ぜひご覧ください!
・『日本プロ野球における業績の影響要因』 浅野
・『変化する環境下における大学生の動機付け』 須藤
・『大学生のフォロワーシップとwell-beingの形成要因』 黒沼
・『指定校推薦生の大学組織コミットメント』 上
・『ワーク・エンゲイジメントに影響を与える他者とそのプロセスに関する記述的研究』 中野
ゼミ内の論文審査で最優秀論文賞、優秀論文賞に選ばれた方たちからコメントを貰ったので、以下に掲載したいと思います!!
大学生活のなかで様々なバックグラウンドを持った人と出会い、多様性について考えるようになったことで、人々にとって「幸せ」とは何なのかに深い関心を寄せるようになりました。今回の研究では、組織行動と絡めてwell-beingについて分析や考察を行いましたが、卒業論文として一つの形に仕上げ、さらに大学生活を通じて興味を寄せた事柄に対し、私なりの答えを提示できたことに達成感を感じています。
論文の執筆にあたり、先生には何度もご指導いただき、私の我儘な要望にも柔軟に対応してくださったこと、心より御礼申し上げます。
最後に、拙い論文ではありますが賞を頂くことができ、大変嬉しく思います。組織や個人にとっての幸福は、多様性が重視される昨今ますます重要なキーワードとなってくることと思います。論文としての答えは提示できましたが、今後も自分にとっての「幸せ」、そして他者にとっての「幸せ」をについて考えながら、人生を歩んでいきたいです。
高校生の頃から、大学の卒業論文では、大好きな野球について研究したいと考えていました。そのため、プロ野球をテーマにした卒業論文を執筆させていただき、心から嬉しく思います。なかなか研究が上手くいかず、当初の構想発表の内容とは大きく異なる内容となりましたが、なんとか形にすることが出来て賞までいただき、手を抜かずに時間を掛けて研究と向き合って良かったと感じております。入ゼミ時には、統計ソフトの使い方も論文の書き方も、何も分からなかった私に、ご指導くださった先生には感謝の気持ちでいっぱいです。
私は従業員の働き方に関心があり、ワーク・エンゲイジメントに関する記述的な研究を行ないました。質的研究を行なうのは初めてであり、論文執筆の中で量的研究とは違う難しさを経験しました。特に分析の過程では対象者の記述からどのように質的研究ならではの独自性を引き出していくのかが分からずに困惑しました。そうした状況でも調査で得られた記述と向き合うことで自分なりに論文としてまとめることができました。まだまだ改善点は多くあったと存じますが、結果としてゼミ内の優秀論文賞をいただけたことは大変光栄です。最後に2年間ご指導いただいた王教授と客観的な視点で意見をくださったゼミ員に感謝を申し上げます。
【戸村 龍司君のコメント】
組織のことを思う行動でありながらも、非倫理的な結果をもたらしてしまう非倫理的向組織行動に興味を持った理由としては、その背景にある人間性を実感したことが挙げられるのではないかと考えます。必ずしも合理的な行動をとるとは限らない人間について、人間関係や性格の視点から分析を行い、組織行動論に即した研究ができたのではないかと思います。
研究を進めるにあたり、まだ論文執筆経験の浅い私たちは、仮説の検討や分析の過程で手が止まってしまう場面が多々ありました。このような状況下において、定量分析の論文の基礎を指導してくださった王教授には厚く感謝申し上げます。
今回ゼミ内論文賞を受賞できたこと、また『三田商学研究・学生論文集』への掲載が決定されたことについて、大変うれしく感じます。この経験を活かし、来年の卒業論文ではより高い水準の論文を執筆したいと考えています。
【本間 友大君のコメント】
今回、私達の論文がゼミ内の最優秀論文賞に選出され、また『三田商学研究・学生論文集』掲載論文として選出されたこと、嬉しく感じています。どうせやるなら結果を残したいと思い高いモチベーションで論文執筆に取り組んだ結果であると考えています。
今回の論文のテーマはリーダーの戸村くんが選んだものでしたが将来社会に出て、自分が組織の中の個人として動く際、また部下を持つことになった際に役立てることができるのではないかと考え、この論文テーマを一緒にやりたいと考えました。
今回の研究では私は主に分析・結論の部分を担当しましたが論文執筆の経験が浅い私達に重回帰分析の手法、さらには個人差を調べるのに必要な単純傾斜分析の手法を教えてくださり、今回のような結果に導いてくださった王教授には感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。
今回の結果に甘んじることなく、次年度の卒業論文に取り組み、そして新たに入ってくる3年生に指導していきたいと思います。